永久物語
□攘夷戦争、再び
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攘夷戦争、再び
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某月某日 晴れ
我が母星・地球にて、生涯出ること叶わずと思われてきた彼の住処――江戸城で国盗り合戦が起きた。
事は次第に沈静化し、何時もの平穏が訪れるかと思われた―――‥‥
しかし、゛国盗り合戦″一国傾城編の余波が少し緩み始めたそんな頃、一羽の鴉が天へと召される。
「よく戻った、ヤタ鴉――天の使いよ…。
そう冷たく抑揚(よくよう)の無い声が頭上から落ちてくる。
ここは地球と宇宙を繋ぐ唯一の手段の象徴、゛ターミナル″の地下のそのまた最も深い深層部の
特別室と呼ばれるそんな場所。
そこでは地球の生命や繁栄などの源たるエネルギーを凝縮し、1ヶ所に留め、更に莫大なエネルギーを製造する為の謂わばボイラー室のよいなものの役目の場所であった。