short story

□好きなんだよ
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「香織〜」
『ん?』
「好きだよ」
『…そうか』



現在早朝、出勤前

ずっと俺は香織に出会ってから告げたかった言葉をストレートに伝えた
なんでこの時間にかって?


まぁ今まで勇気が出なくて言えなかった言葉を急に言うのはオカシイけどね〜
でも、香織が作ってくれたふわふわオムレツを食べたらなんだか無性に言いたくなったの


…なのに、なにさ!?『そうか』の一言で終わっちゃうわけ!?

こんな時間に言った俺も俺だけど!実はなんだかんだ心臓が飛び出るほど、キンチョーしたんですよ!?

「かっ…香織…あの…?」
『ム、もうそろそろ出ないと間に合わないな…米良、用意は出来ているか?』


…もしかして気が付いてない!?俺の愛の告白に!
まぁいつも「香織のオムレツ大好き〜」とか「香織の髪の毛好き〜」とか、間接的に好きを連呼してるからなぁ…仕方ないのかなぁ…

…正直ヘコむ、せっかく勇気を出したのに…

『米良?』

香織は何も気にしてない表情のまま、俺の落ち込んだ肩を叩く

全然起き上がる様子がない俺をしばらく見ては、溜め息をつかれる
『もう行く』

足音がどんどん離れていくのが分かった

「えっ!?ヤダヤダ香織、待って!!」

流石に告白が通らなかっただけで会社休むのは無しだろう

それに香織と少しの間でも離れるなんて無理!

俺はテーブルに置いてあった拳銃を手に取って、香織の後を追った
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