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□夜冷えに注意!
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砂漠の夜ー…

昼間とは打って変わっての温度変化でとても寒い。

テントを張って野宿をする事になったパーティーは手持ちの物を使ってなんとか暖をとった。

毛布をかぶり眠りにつこうとするとレイヴンが起きてる事に気付く。

「おっさんどうした?」

「寒くてかなわないのよー
若人は元気ねー」


軽い口調はいつものままに本当に寒そうだった。

「大丈夫か?」

掴んだその手は取っても冷たかった。

「せいねーん、温めてちょーだい」

レイヴンの広げた腕の中に入る。


「仕方ねぇおっさんだな」

レイヴンの体は冷たくユーリの体も冷えそうだった。
でも自身の体で温かく暖をとる目の前の寒がりを放っておけなかった。

「温まったか?」

「ごめんね青年、体冷たくなっちゃって」

そんな事を言ってもずっと離せないのは寒いからだと思った。

「そーだ、ユーリの体もあっためてあげる」

上着の隙間から骨ばった手が侵入してくる。

「おっさん!調子に…んぐっ」

怒鳴ろうとしたらキスで唇を塞がれで舌をからめとられ喋れなくなる。

長いキスから解放された時には体に熱が溜まりトロンとした表情でレイヴンを見つめた。
優しくユーリの唇に人差し指をあてる。
「騒いじゃだめよ
みんな居るんだから。それとも見られたいのかしら」

ユーリはハッとした。みんな同じテントの中で寝ている。
こんな所見せられない。

慌てて自分の口を塞いだ。

「恥ずかしがるユーリもかわいいわ」

頬ずりされてユーリは小声で文句を言う。

「止めろよ…レイヴンっ…」

上がった息で言っても説得力が無かった。

「こんなかわいいお前さん見たらやめられるわけないじゃないの」
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