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□眠れない夜のお楽しみ
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深夜ー

なかなか寝付けずにベットの中にいるユーリは小さな物音に気がついた。

「おっさん…?」


軽く身支度をするとすぐにその後をおった。

街を出て、すぐ裏の森の中。

しばらく歩いて行くとレイヴンは動きを止める。

「青年、ついて来てるなら一緒に歩きましょーよ」

「なんだよ、わかってたのか」

レイヴンの元へ行く。

「青年に見せたいものがあってね…。」
「よく俺がついてくると思ったな」

「青年の事ならなんでもわかるのよ」

恥ずかしい事をさらっと言われ真っ赤になって照れ隠しに軽く小突く。

「ほら、ついた」


「うわ…」

言葉にならなかった。

地面には一面に白く小さな花。月の光を受けて輝いている。
「どう?キレイっしょ」

自慢気に話すレイヴンはユーリの肩を軽く引き寄せた。

「どうしてこんなトコ知ってんだよ」

「10年前にちょっとね」

「この花には話があるんだよ、
二度と帰ってくる筈のなかった赤髪の青年が青年の帰りを願う者達の元へ帰って来たときこの花は祝福するように美しく咲いていた」
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