□節分
1ページ/1ページ


※下品注意















2月3日

「今日は何の日フッフー」

慶次が楽しそうに歌いながら弁当箱である重箱を取り出した。

「節分でござろう?」
「何?慶次楽しそうだね」

立春を明日に控えた今日。明日から暦の上では春なのだが、彼らは春を期待して吹き付ける木枯らしの中屋上で弁当を食べていた。ちらほらと雪が降るのも見える。寒くないのか?

慶次はぴんぽーんと言うとまた質問をした。

「節分と言えば?」
「豆まきだろ」
「豆は使い切ったぞ」

元就とかすがは言う。かすがの隣に座る元親はどこがぐったりとしていてコーヒー豆乳をちみちみと飲んでいた。

「Hey!鬼が豆乳飲んでるぜ」
「なんと!自らの弱点を体内に取り込むとは!」
「豆はいてぇから駄目なんだろ。飲むことくらい許してくれや」

ある意味今日の主役である「鬼」と称される元親は、既に仲間たちからの集中砲火を喰らっていた。

「しんどい」
「まぁまぁ俺の話を聞きなさいって〜」

慶次がどんと重箱のふたを開いた。おおっと歓声が沸きあがる。
中にはぎっしりと黒い筒状のものが詰まっていた。

「恵方巻き?」
「そうそう!まつ姉ちゃんがみんなの分も作ってくれたのさ」
「流石まつ殿!」
「niceだぜ」
「早速貰ってもいい?」
「どーぞどーぞ」

それぞれにはいはいと渡していく。手のひらにすっぽり埋まる太さで、長い立派な海苔巻き。

「西南西だっけ?」
「どっち?」
「北はどこぞ」
「あっち?」
「適当に言うな」
「まぁいいや。って旦那食べるのはやっ!」
「ふもふもっふう」
「あ、しゃべった」
「真田駄目だな」
「ふもっふふー!!」


と、楽しげに恵方巻きをほ頬張る仲間たちを見つつこっそり慶次は携帯カメラを取り出した。
立ち上がってかすがの傍へ寄る。

「かすがちゃん」
「?」

名前を呼べば食べたままのかすがが慶次を見上げた。

その瞬間

ぱしゃっ

シャッター音が鳴る。


「慶次!?」
「何してんだてめぇ」

野郎共が一斉に喚きたてるのを無視し撮れた写真を確認する。

「うっほこれすげぇや」

写真にはかすがが大きくて太い黒い物体を上目使いで頬張る姿。
お約束中のお約束だがなかなかの出来栄えだと慶次は思った。嬉しそうにその写真をかすが以外に見せる。

元親と佐助は盛大に恵方巻きを噴出して、小太郎、元就、政宗はその一点を凝視する。真田は顔真っ赤にし、そのまま破廉恥ですぞと大声で叫んだ。
かすがは何が起こったのかわからず、食べかけの恵方巻きをちみちみと食べていた。(彼女はこれを食べきって愛しの謙信様との未来を願っていたから失敗は出来なかったのだ)

「慶次」

ぽん、と下を向いた佐助が慶次の肩をたたく。

「流石」
「GJだ」
「……」
「呆れてものも言えぬが…よくやった」
「いやーどうもどうも」


そうすると一斉に携帯を取り出し、ぱしゃぱしゃとかすがを撮っていく。
驚いたかすがは、早く食べ終わろうと必死に頬張るもんだからもっと表情がいやらしくなる。

「かすが。俺が食わせてやるよ」
「!?」

調子に乗った政宗がかすがが握る手に己の手を乗せてその恵方巻きを握る。それを喉元狙って少し押してやるとかすがは苦しそうに呻く。

「しっかり味わえよ。Honey?」
「きゃー政宗様ったら鬼畜っ」
「最低ー」
「HAHAHA褒め言葉として受け取るぜ」


かすがを取り囲んで、男供はまだ食べきっていない恵方巻きをかすがに向け俺のも食えと差し出すがかすがは無理だと首を振る。

「やべガチでたってきた」
「下手なビデオよりエロいんじゃね」
「これ売れるよなー」
「ねぇこれモザイクかけるともっとリアルになる」
「これ完全にフェ」
「貴様等何のつもりだ!!」

政宗の言葉を遮る様に、ごくん と最後の一口を食べ終えたかすがは涙目のままキッと男たちを睨んで叫んだ。

「いきなり何をするんだ!あんなに押し込まれると咥えられないだろ!」
「そいつはすまなかったな」
「何をしてたのだ貴様等」
「かすが、気にしないほうがいいよ」

はてなを浮かべてかすがは皆を見る。何故か満ち足りた様子であった。









リクエスト:かすがと仲間達で微エロちっく


(言い訳)
なにが悪いって私の紫色の脳味噌です。
描写が下手なので創造できないかもですがかすがのエロさは脳内妄想してください。


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ