□うつくしい
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月は美しいと愛でられる。
彼女の金は沢山の男たちを魅了し、捕らえたまま離さない。

「何故、私なんかが」

愛される?

月は嘆いた。自分が愛されることに疑問を抱いた。
血に濡れた細い白い手で金色を抱えて、鳶色の瞳から宝石のように美しい涙を流した。

「なんで私なんだ」


彼の独眼竜 闇の忍 虎の若子

彼らはそんな月を心底愛していると聞く。


「美しい女は数えられないほどいるだろうに」


挙句の果てには西海の鬼までもが美しい彼女の虜になった。

「こんなに私は、汚いのに」

戦場に出れば神だ女神だと崇められ
愛しき人の傍に寄ればそれすらも霞めてしまう。

それほどまでに眩しいのだ

「何故!!?」


愛に狂う月は泣き喚いて、空を仰ぐ。

涙で腫れた目を見て私は、醜い女だと思った。

「いやはや。美とは罪なものよ。」


斯く言う私も、月の眩さに手を伸ばしてしまった男の一人であって。


「私が卿を愛しているといったなら、卿はなんと思うかね。幸福か絶望か」
「馬鹿な!」
「卿は美しい。何よりもそう、卿がだよ」
「やめろ!」
「外見ではない。美しいのだ、卿は」

「もう、止めてくれ…」


愛されることを諦めてしまったのだからと絶望に暮れる月に、そっと囁いて抱き寄せる。


愛(うつく)しい




痺れたように月は動かなくなって、他の男など忘れてしまったかのように私の背中に腕を回した。それでいい。愛されることを恐れるな。







リクエスト:かすが総受けで松永落ち

(言い訳)
総受け?落ち?何一つリクエストにお答えできてないきがする文章。
戦国で総受けに挑戦したかったのですがこのザマ。
おおおおお…書き直し請求いつでもお待ちしておりますっ…!

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