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□ファンクラブのススメ
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「ねぇねぇー聞いてよ!」


バンエルティア号の広間にイリアの大きな声が響いた。


「おかえりなさい。イリアさん」
「里帰りはどだった?」
「ん?ふつーよ。」
「なんだ普通って」
「それよりさー面白いネタ仕入れたから聞きなさいって」

にんまりと笑んだイリアが、クレスたちに耳打ちする。


「実家帰ったらさ、近所の男たちに囲まれちゃってさ」
「へぇ」
「い、いいいいいイリアそれ、ど、どどどいういうこっ、こと!?」
「なんであんたが焦ってんのよ、ルカ」

イリアが帰ってきたことを聞いてすっとんできたのか、ルカが丁度よくその台詞だけ聞いて、焦りイリアに詰め寄る。

「でさ、何言い始めるかと思ったらリフィル先生を知っているのか!?って凄い形相でさぁ〜」
「リフィルさん?」
「そ。妹達に船のこと話したときにぽろっと名前出したの誰かが聞いてたみたいでさ」
「なんでまたリフィル?ナパージュ村とイリアの故郷結構離れてるじゃん」
「それがさー。私もうその頃船にいたから知らないんだけれど、謎の流行り病が大流行した時があったらしくて。丁度旅の途中で村に滞在していた旅人達が治してくれたんだってさ」
「リフィルやロイドたちのことだな」
「うん。不思議な花の蜜とリフィルの治癒術で」

「ま、そんでさー。自分達を癒してくれた心優しい銀髪の女神に男衆はもうメロッメロ。村を去ってからもその想いは尽きることなく。挙句にはファンクラブ入ったらしくて」
「ファンクラブ!?」
「そう!リフィル様ファンクラブ!おもしろいっしょ?」
「すげぇ」
「まぁ公式美人な上に、巨乳で女先生っていうレッテルよ?モテるのは当たり前か」
「おやおやおや〜?なんか興味深い話してんじゃん」

ぷらぷらとゼロスが現れた。お帰りイリアちゃんとハートマークを飛ばすが相手にされず、トホホと溜息つきながらルカにもたれかかった。

「ゼロス…重いよ」
「リフィル様のファンクラブねぇ…。大きな声では言わないがロイド君も入りたがっていたな。大きな街に行ったときなんてぎらぎらして目の男共に詰め寄られて大変だったんだからなぁ。クラトスが追い払ったけれどあれはすごかった。」

うんうんと思い出して感慨にふけるゼロスをみんなですげーと見つめる。

「ちーなーみにっ!俺様のファンクラブも世界中にあるわけだけれど、お嬢さん方どうよ?今なら会員限定スペシャルサービスで俺様とのハグ券プレゼント!」
「あ、私チャットに報告していない。行かなきゃ」
「ミント。お茶にでもしようか」
「ええ。クレスさん」
「おっしゃー!私らもお菓子食べよーチェスター」
「おう!」
「うわぁひでぇ。ルカちゃまくらい俺の話聞いてくれるよなぁ〜」
「え、あ、うん。僕これからリフィルさんとフィリアに勉強見てもらうから」

皆と逃げ出すことに成功したルカを目で追って、ゼロスは広間のソファーにどっかり座った。
陰のある柱に向かって、一言

「で、心境は?」
「実に面白い」

その声はそれだけを言うと何処かへ去って行った。






ファンクラブネタはやっぱり一度や二度くらいは書いておかねばと。

ファンクラブに詰め寄られたというのがトリエットだったので、砂漠っぽいところ→イリアの故郷っていう安直な考えです。

絡まれているところをクラトスが追い払ったというのに大いに萌えたので、次はその辺を書きたいななんて。ベタな感じで。あ、ジェイドとね。そろそろジェイリフィクラも書きたいなぁ…なんて(ぼそ

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