O

□大丈夫
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ひとりぼっち。


呆然と考えてみる。
前にも、後ろにも、隣にも誰もいない。

何も無いところに、ぽつんとひとりで立ち尽くす自分を想像してみるのはあまりにも容易だった。

だって、私はいつだってひとりよがりのひとりぼっち。

当てにならない両親と、消えてしまった大事な人。
あれでもいまわたしはどうしているんだっけ。



黒い靄が視界を覆う。
懐かしい負の感情に、導かれるように目を閉じた。






「目を覚ませぇ!シャボン娘!!」

「起きてくださいノーマさん!」




小さな背中と、大きな背中があたしの前に立つ。
松明の明かりしか頼れない暗い洞窟の中、あたしの支えが、ふたつも。



その前に倒れるのは魔物?
ああ、意外と大きなモンスターで頭からぱくんと食われかけ…。


「う、わぁぁぁぁ…!助かった。助かったぁぁぁ」
「だあほ!!危なっかしいけダンジョン行くときはワシらんこと呼ぶか誰でもええ、仲間と一緒にいけと言ったじゃろーが!」
「そうですよ。目を放した隙におっちなれたら後味悪い」


「ひでー」



目の奥が痛くて、うずくまってなきたくなった。膝を抱えてわんわんと。
でもそんなことみっともないから出来なくて、気が付いたら小さく笑い、彼らの先を歩いた。前へ前へ。折れない自分を彼らに、きっと気が付いてくれる色々な感情を爪先から地面にぶつける。腕を後ろに組んで、後ろからの視線を感じる。

大丈夫、怖くない。

前へ前へ。


「ははっ。でも、そうだね。あんたらが一緒に居てくれるから、もうなにも怖くない」

大丈夫、怖くない。

「ノーマさん」

そう、ここで
振り向いて、笑顔。

「ね?」





「「……」」

「え?ちょ、え?」

予想外に反応が薄くて、顔を見ると二人とも怪訝そうに眉を寄せていた。


「そこは顔向き合わせて微笑んで、仕方がないなって、後についてくるところでしょー!?」
「いや、だってのぉ…」
「明らかに死亡フラグじゃないですか」
「な、ななななによー!??」
「バケモンに食われんようきーつけるんじゃぞ」
「首持ってかれないで下さいねー」
「う、うるさいうるさいうーるーさーいー!人がせっかくいい感じに青春してやってんのにぃぃぃ」






洞窟の中響き渡る声に、もーすけの豪快な笑い声が重なりジェージェーの少し優しい溜息が、ふうっと蝋燭の火を揺らした。








中の人ネタでなにか書きたかった模様。
ほんとは。ほんとは漫画とか、絵で表現したい話なのだが私にその技術はなくて!
…誰か、誰か描いても、いいのよ…?(笑)

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