妖蔵小説

□TRANSFORMATION
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『てめェは胎児にまで戻してやるぜ!! グチャミソにつぶしさってくれるァ――――――――――!!』



 裏浦島が開けた闇アイテム『逆玉手箱』の中からドライアイスのように吹き出したのは煙。
 結界を張られ、成す術もない蔵馬を包み込む。
 途端、新しいものから順に遠ざかっていく記憶。

 暗黒武術会。

 暗黒鏡と幽助。

 飛影と剛鬼。

 喜多嶋麻弥。

 母の腕の怪我。

 人間体への憑依。


 そして―――――



『ようやく出会えた――――………』




残忍な響きを秘めた低い男の声。

(誰…だ…………?)

 そう問いかけると同時に蔵馬の意識は闇に飲まれ。





 気がついた時には幻魔獣の死体が一体、首に刀を突き刺されて転がっていた。
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