Novel
□眠りの君
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今日は休みだから
君と一緒に
昼まで寝ていよう。
眠りの君
「おっじゃま〜…。」
「どうぞ。片付けてないんで汚いですが。」
「汚い!?どこが!!」
ジローは今、日吉の家にいる。
嫌がる日吉をうまく言いくるめたジローは満足げに日吉の家へ上がり込んだ。
古武術の道場を営んでいる日吉の家は絵に描いたような純和風な家だった。
部屋のほとんどが畳やふすま。勿論日吉の部屋には「下剋上」と書かれた掛け軸もあった。
「何か適当に持ってきますね。」
そう言って日吉はジローを残して部屋から出ていった。