空白の時間
□片想い
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明日はオフ!なんだかとても久しぶりな気がする。
エリカ達は『朝までカラオケ行くぞーっ!!』と盛り上がっていた。
私も誘われたけど…ちょっと確認したいこともあるし…正直ついていけそうにないので断らせてもらった。
夕食を終えてから同室のヒロさんと一緒に借りてきたデータを確認しながら部屋でのんびりする。
コーヒーでも入れようかと立ち上がると…ドアをノックする音がした。
「はいよ〜開いてるよ〜」
ヒロさんがのんびり返事する。まるで誰かわかってるみたいに…
すぐにドアが開けられてヒョコッと顔を出したのはカズさんだった。
…わかってたんだ…
3人分のコーヒーを用意する。
「何?一人?キラちゃん置いてきたの?」
ヒロさんがクルックルッとイスに座ったまま回りながら意地悪っぽく笑う。
今日のキラさんの同室はカズさんだったんだぁ〜少し羨ましく感じたのを気のせいにしてインスタントコーヒーにお湯を注いだ。
カズさんが唇を尖らせながら…ずんずん入って来て私のベッドに座った。
「私が置いて行かれたんですぅ!キラみんなとカラオケ行っちゃったから…」
カズさんにコーヒーカップを手渡すとニッコリ笑顔が返ってきた。
「珍しいねぇ〜キラちゃんもカラオケ行くんだぁ〜カズも行ってきたら良かったのに」
机に置いたコーヒーを手にとりヒロさんはカズさんの向かい…ヒロさんのベッドに腰掛けた。
「カラオケとかムリだし…ユメも断ったんでしょ?」
「私も朝までカラオケなんてムリですから…」
ヒロさんが座ってたイスに座りコーヒーをすすりながら…キラさん朝までとかいけちゃうんだぁ〜なんて変なところで感心してた。
3人で話してるのはチームにいるみたいで安心出来て楽しかった。
でもせっかくオフの前日…
私邪魔かな?と感じていたらテーブルの上の携帯がブルブルと着信を知らせた。