空白の時間

□八宝菜とハンバーグ
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ん〜…携帯鳴ってる…


少し布団をあげて携帯を探す…まだ辺りは薄暗く早朝のようだ。


誰だろこんな時間に…


ゴソゴソ布団から手だけ出して携帯を引き寄せる。
ずいぶん長い間鳴っているようだが鳴りやまない。



はいはい今出ますよ〜



「…もし…もし?」


声がうまくだせない。



「もしもし!ジュリ?明日オフだったよね?」


電話の声はやたら元気で朝とは思えない。セリフを頭の中で繰り返す。なんとなく懐かしい感じがした。

明日?オフ?
確認されているのはわかったけれど…今日がいつなのかもわかってない頭ではなかなか答えが導き出せなかった。


えっと〜昨日…
まず覚えている最新情報から今日を探しだして…
だから〜明日が…



「…はい…オフ…です…けど…」


「良かった〜!今日の練習終わったらそっちに行くから夕食よろしく!ん〜…八宝菜とハンバーグが食べたいな♪じゃあ練習頑張ってね」


プツッ


電話は切れた。
私は返事をする間もなかった。



 
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