妄想作話3

□笑われるけど
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部屋のドアを開けると人のベッドに腰掛けて雑誌を読んでる後ろ姿が見えた。
直ぐに誰だかわかる。まぁ勝手に部屋に入る人なんて限られてる…それでも彼女は特別だった。
右側に傾いている細い背中も髪を押さえてる白い左手も全てが愛しく思えた。


「おかえり〜」


中に入ると彼女は満面の笑顔で振り向いた。ニッと見せられた八重歯が実際の歳より幼くみせる。

「ま〜た人の部屋に勝手に入ってるぅ」


わざと呆れたような声を出せば


「カズの部屋は私の部屋みたいなもんでしょ?」

なんて悪びれた様子もなく雑誌をパタンと閉じてケラケラと笑った。


笑い続けるヒロに近付き髪を撫でれば見上げられた瞳はスッと閉じられて…私は吸い込まれるように口付けた。



 
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