妄想作話3

□叶わなくても
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「久しぶり!元気してたかぁ」


突然後ろから声を掛けられて驚いた。
振り返るとアサコさんがニコニコ笑顔で立っていた。


「お久しぶりです!もちろん元気してますよ」


負けずに笑顔をかえしたらハハハッって豪快に笑われた。


「みたいだね〜好きな人も出来たみたいだし?」


グイって近付いてきて耳元で囁いてアサコさんが視線をずらした。その先には今の私の想い人が書類片手に忙しそうに歩いていた。


「気付きました?」


自然と頬が緩むのがわかったけれどアサコさんは優しく微笑んでくれた。


「好きだって書いてたしねぇ?それにしても今度の相手は手強いよ〜」


肩に回された腕の重さに懐かしさを感じた。よくこうしてアサコさんと好きな人の話したっけ…


「そうですね〜結婚しちゃってますからね〜」


「それに私が本気で口説いても落ちなかったんだよねぇ」


「エッ?口説いた事あるんですかっ!」


「ん〜もうずいぶん昔になるけどねぇ」


またチラッと彼女に視線を投げた。そして懐かしむように微笑んだ。
かなり本気で驚いた。アサコさんがケイさんの事好きだったなんて知らなかったよ…それにアサコさんに本気で口説かれても落ちなかったって…
マジ手強いなぁ



 
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