妄想の塊

□素顔
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今日もハードな練習メニューを終え、俺達はそれぞれ下校した。
夕日が照らすコンクリートの
道で、小学生が走ったり主婦が
井戸端会議をしてるのを
ボォ〜ッと見ながら歩いていたら
黙って空を見ているアルテミスを
見つけた。直立不動の彼の背後に近づき、抱きしめた。
ヘ「うりゃっ」
ア「っっ!!?」何が起きたのか
一瞬わからなかったらしく、
かなり飛び上がっていた。
普段の不気味な彼からは想像できない反応だった。でも
背後に感じる体温と足元に伸びる
影で何をされてるか
気づいたらしく、暴れだした。
ア「離して!!離して
ください!!」かなり怒ってるのか、いつもより口調が荒い。
ア「〜〜〜〜!!」
腕を殴られたり向う脛を
蹴られたりしたが、あまり痛くは無かった。にしても、こんなに
暴れてるのによく仮面
外れないな・・・
ヘ「なぁアルテミス。そんなに暴れて仮面外れない?」
ア「・・・外れません!とにかく
私を解放してください!!」
ヘ「つーか仮面外したりしないの
?」
ア「貴方には関係のないことでしょ!」
ヘ「教えてくれないと・・・こうだっ」空いてる手でアルテミスの
脇腹を擽った。コイツはこういうのに弱いことは熟知していた。
ア「い゛やぁぁぁぁ!!やめてください、教えます、教えますからぁぁぁぁ!!」これぞまさしく
THE☆ムンクの叫び♪

・・・なぁ〜んてやってる場合
じゃなかった。
ア「・・・ハァ・・・ハァ・・・
卑怯ですよ!いきなり抱きしめた上に擽り責めなんて!!・・・
まぁ、いいでしょう、公園に行きましょう。そこで話しますから」
自分より小さな背中についていった。今、俺はスゴイ秘密を
聞こうとしていると思うと
心臓が高鳴った。
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