小説

□ファーストアタック
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私がメロという人間に興味を持ったのは、とても些細な出来事から。

いつもメロがいじめている女の子が、ケガをしてハウスのグラウンドの端で泣いているのを見つけ、メロはサッカーを中断して女の子を保健室までおぶって行った時から、私はメロに興味を持った。

激しい気性を持ちながらも、優しい繊細な部分を持ち合わせているメロ。はっきり言って私と正反対の性質だ。

私は基本的に人と関わろうとせず、メリットがなければ、行動したりしない。

しかし、メロは感情で動くので、メリットデメリットは後の話。

そういう所が、私の興味を引いて仕方がない。

そう、最初は興味でしかなかった。

だが、最近は違う。
メロをずっと見ていたいと、思うようになったのだ。

明らかに最初の時の感情と違う。これが、恋だということに気がついたのは、ごく最近の事。

私も人の子。やはり、好きな相手と話みたい。触れてみたいと思う。

だから、何か自然な形でメロに近づく方法を考えていた。
が、そのチャンスは思いがけない時に来た。

それは、夏休みに入る前に行われたテストの解答が帰ってきた日だった。
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