短編

□やぁ 久しぶり
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やぁ 久しぶり・1

アベル「あ、ユーグさぁん。明日の夜、ちょっと手伝っていただけませんかぁ?」
ユーグ「どうしたんだ、アベル?急な任務か?」
アベル「いえいえ、たいした事じゃないんですよ。近所の子供さん達を集めて"お化け屋敷"をするとかで、子供だけでは入れないちっちゃいお子さんや、おばけの苦手なお子さんと一緒に入ってくれる人を探していたんですよ」

ユーグ「他には誰が借り出される予定なんだ?イクス神父とかか?」
アベル「トレス君は・・・暗闇の彼って下手な幽霊より怖いですし。そのかわり、ボイス機能を駆使して、いろんな音のサンプル提供していましたよ」 
ユーグ「・・・(すまないイクス、フォローの言葉が見つからなかった)」
 
アベル「なんか今年はえらく気合いが入っていて、結構怖いみたいですよ。で、ユーグさん、大丈夫です?」
ユーグ「大丈夫とは、どういう意味だ、アベル?」
アベル「えーっとです、ね。ユーグさんは幽霊平気かなぁ、って」
 
ユーグ「幽霊ごときに情動を乱すなど」
アベル「ユーグさんのお師匠さんに、何言われるか分かりませんものね」
ユーグ「あ、いや、師匠は・・・そうだな」

アベル「まずは、幽霊役さんが練習されるそうなので、お客代理で入って欲しいそうですよ」
ユーグ「確かにこちらも、下調べはしておいた方が良さそうだな」
アベル「怖かったら幽霊役さんと代わっていただいても結構ですからね」

ユーグ「ちなみに何の役だ?」
アベル「えっとですね〜・・・わかめを頭に乗せて」
ユーグ「却下」

アベル「もうっ、ユーグさんってばわがままなんですから」
ユーグ「とにかく、子供と一緒に周れば問題ないんだろ?」
アベル「問題ありませんよ。それでは行きましょうか」
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