春雨

□いつまでも忘れない
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8月の空は、青くて、青くて、なんか切ない。だって8月は、君と付き合った月であり、君と別れた月であるから。
ケータイがアラームを鳴らす。去年までは、君の着信メロディだった歌。野球に夢中な少年の希望が詰まった、夢や明日を歌った歌。それは、まるで自分達のようで、君と二人でよく聞いた歌。



ザッ、ザッと足音が聞こえる。こんな朝早くから、遊泳禁止のこんな海に来る奴は俺くらいしかいないと思ってて少し驚きながらも、黙って水平線を見つめていた。
その足音は徐々に近付いてきて…



「…い、ずみ?」



三年前の想い出を連れてきた。
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