リクエスト 1

□フェティシズムな彼 1
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土方十四郎。
有名な泣く子も黙る真選組・鬼の副長。
しかし、彼には誰にも言えない秘密があった。
実はぬいぐるみなどの可愛い系フェチの上、あの甘味好きで有名な万事屋銀ちゃんこと、坂田銀時を
凌ぐほどの甘味好きなのである。
普段は屯所で生活している彼だが、よもや屯所の私室にコレクションを置くことも、皆が見ている前で
甘いものを食べることも、山より高く海より深いプライドの持ち主である彼にできるわけもない。
自分の好みが男の身としては少し(本当はかなりなのだが本人は認めたくない模様)変わっていることは
自覚していたから、その為にだけ彼は休息所という名の別宅を持ち、非番の前日にそこに帰ることにしていた。
このことを知っているのは幼なじみであり、同じ真選組の局長である近藤勲と1番隊隊長の沖田総悟のみである。



その日、土方は翌日が非番と言うこともあり頑張って仕事を早めに終わらし、足取りも軽く休息所に帰宅した。
実は今日、以前より欲しくて欲しくてたまらなかった限定シリアルナンバー付きテディベアが届く日なのだ。
土方はこの日を本当に指折り数えて待ちかまえていた。
朝から早く帰りたくてそわそわし、あの沖田に、ちゃんと仕事しなせぃ、と窘められたほどだ。
土方は可愛いグッズを買うときも、甘味を買うときも通販を利用していた。
羞恥心はまだ捨てていない模様だ。
この日も先日不在届けを入れた業者が、土方の愛しのベアーちゃんを持ってきてくれる手筈になっていた。
土方は本当に楽しみにして帰宅したのだ。
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