リクエスト 1

□君とお茶を
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桂小太郎は攘夷戦争では英雄とまで謳われた侍だった。
しかし幕府の裏切りにあい、逆賊とされ重要指名手配犯として追われる立場となってしまった。
そうしてテロ活動が活発化する中、幕府はそれに対抗するために武装警察を組織したのだ。
真選組である。
その組織と初めて対峙したときに、桂は雷に打たれたような衝撃を受けた。
漆黒の闇のような艶やかな髪、同じ色の瞳はまるで星が散りばめてあるかのように煌めいていた。
白磁のような手触りの良さそうな肌にはしみ一つ無く、白に漆黒の絶妙なコントラクションを描いていた。
すらっと通った鼻筋、そこだけ鮮やかな唇。最高のパーツがあるべきところにきっちり収めてある様を見て、
桂は神の存在を確信した。神以外、あのような完璧な存在を創り出すことなど不可能だろう。
そしてこの時から桂はその神の愛し子に恋い焦がれるようになった。
桂小太郎。彼は究極の面食いであった。
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