リクエスト 1

□君を想う 2
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翌日、隊の者が里に下りるというので子供の服を買って来てもらうことにした。
ついでに子供の家族についても聞いてきてもらう。
1人殺され、子供が行方知らずなのだ。当然大騒ぎになっているだろうと思った。
しかし思惑に反して、女は里の者ではなかったらしく子供の身元は分からず
じまいで隊の者は帰ってきた。



「買ってきてもらって悪いんだけどさ。男用って言わなかったっけ?」

渡された着物を広げて銀時は大きな溜息を吐いた。
桜色の生地に蝶が染め抜いてある着物はそれは綺麗だがどうやって見ても
女物の着物だ。
しかも真っ赤な兵児帯まで付いている。

「お聞きはしてたんですが、高杉さんが…」

恐る恐る言いづらそうに告げるその中に高杉という単語を聞き咎めて銀時は
一気に脱力した。
彼は傾き者だ。一般常識を説いても無駄だということはイヤと言うほど身に
沁みて知っている。

「まぁ、いいや。ありがとう。で、身元の方は手掛かりなかったって?」
「はい。どうも里の女ではなく旅行者のようです。何かわかったら
すぐに知らせてくれるように言っておきましたが」
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