真選組

□嵐 来襲 4
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「朱鷺!そこらへんにとけ!!」

3人が鯉口を切り銀時に斬り掛かろうとした、まさにその時怒声が轟いた。
全員一斉に声のした方を凝視する。
そこには警察庁長官・松平片栗粉が沖田等を引き連れ、苦汁切った顔で仁王立ちになっていた。

「おめぇら、いい加減にしろよ、あん?!おじさんはなぁ、今から可愛い愛娘と夕飯食いに
行くつもりだったんだよ!
それをこんなしょーもないことで呼び出しやがって・・・」
「叔父貴・・・」

いきなり現れた片栗虎に芹沢の手の力が緩む。
その隙をついて土方が芹沢の手から逃れ、銀時に向かって走り出した。

「斎藤!」

もう1度捕まえようとした手をすり抜けていった土方に芹沢は舌打ちをし、声を鋭く上げた。
斎藤は素早く土方を拘束する。

「斎藤!離しやがれ!!」
「土方!!」

捕まった土方に銀時は慌てて近寄ろうとしたが、新見と藤堂がその前に立ち塞がる。
銀時は歯軋りして2人を睨み据えた。
一発触発だ。
そこへ飄々と声が掛かった。

「そこまでだって言ってんだろ。下がりなせぃ」
「沖田さん!」

藤堂がその姿を見つけて嬉しそうに名を呼び、刀を納める。
藤堂平太。彼は尊敬する人物が沖田総悟だという、ある種恐るべき人物だ。
走り寄ってくる藤堂に沖田は少し相好を崩す。
沖田も懐いてくる藤堂のことは可愛がっていた。
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