銀時×土方
□優しい嘘
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「それよりも謝ることがあるだろ?」
土方がすっと離れたかと思うと覗き込んできた。
にっこりと笑うその顔はまるで小悪魔のような天使の笑顔だ。
身の危険を感じ、とっさに離れようとしたが一歩遅かった。
傷口から鋭い痛みが走る。
「と、十四郎ちゃん?」
だらだらと汗を流してひきつった笑みを浮かべる銀時に、土方はそれはそれは可愛らしい
極上の笑顔を向けるがその瞳は笑っていない。その手は銀時の腹の怪我を的確に鷲掴んでいた。
こ、これはもしかして、めちゃくちゃ怒ってる〜?
もう乾いた笑みも漏れない。
「俺のいないところで無茶はするな、と言わなかったか?」
言われた。確かに依然そう言われたのだがこの状況では、覚えてはいましたが気には
してませんでした、とも言えるわけもなくただ押し黙るしかなかった。