真選組

□嵐 来襲 3
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「で?どうであった?」

上座に片膝を立て、物憂げそうに男は聞いた。
眼には剣呑な光が宿っている。
下座には、先程帰京した副長・山南敬次、参謀・伊東甲午(こうご)、副長助勤・斎藤終と原田左之丞が座していた。

「あの男は最低よ!!」
「あんな男に土方君を任せるわけにはいきません」
「まぁ、剣の腕は確かだったがな」
「・・・・・・・・・・・・・・」

口々に出てくる罵詈雑言に、男は仰々しく頷いた。
ちなみに上から、伊東、山南、原田、斎藤の順だ。

「新見。俺も江戸に行くぞ」
「承知」

隣に座していた、もう1人の副長・新見に愛用の鉄扇を向けて男は立ち上がった。
前に座している斎藤を呼ぶ。

「お主。案内せぃ」
「御意」

皆、男が部屋を立ち去るのを頭を深々と垂れ見送り、斎藤も部屋を後にした。




こうして、真選組のもう1人の局長・芹沢朱鷺(とき)は腹心の部下である副長・新見(つづり)、護衛に副長助勤・藤堂平太、
そして斎藤を伴い江戸に向かったのだった。
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