Vol. D R E A M E

□オカン
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"オカンが倒れた"

兄貴のメールを見て

俺は急いで奈良に帰る

オカン無事で居てくれ

そう願うしかなかった


「オカンは!?」

「病室に居るよ」

「なんで倒れたん?!」

「医者が言うには過労やって」


ガラガラ


すやすや寝てるオカンの

ベッドの横に座る

「どないしてん…」

つい最近まで元気にしてたやん

なんで急に…?

「かふみ…」

「?」

「貴史…」

「オカン?」

「貴史か…?」

オカンが少し目を開ける

「そやで?」

「アンタここでなにしてるんよ…?」

「オカンが心配やから…」

「そうか…おいで貴史」

オカンが毛布から

手を出す

「いらんわ」

「そうか…」

「無事でなによりやわ」

「帰るん…?」

「仕事あるしな」

「元気な姿見て安心したわ…」

「ほなな」

「またあたしが元気になったら
帰っておいでな」

「オカンなら大丈夫やろ」

「せやな…(笑)」

「じゃあ」

「貴史」

「なんやねん」

「仕事頑張ってな」

「わかってるわ、じゃあな」


なんで俺は素直に

なれへんねやろ
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