REBORN!
□Doll
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「他のドールならしばらく貸せるが、あいつは無理だ。」
「じゃあ、僕に頂戴。」
「論外だ。」
「では、僕にください。」
不毛なやり取りを続ける店主と客。毎日のように同じ会話を繰り返す。
「…お茶、飲むか?」
激しい争いに割って入ったのは、論点となっていた人物を引き連れたスパナだった。
この店のドールで一番新しく、十番目にできた人形は呆れたような目線を2人に送る。
「綱吉君!あぁ、やはり君は可愛らしい!もう、何でできてるんですか!」
「変態ナッポーは黙りなよ。綱吉が穢れる。」
骸にトンファーを入れつつ、ちゃっかり自分は綱吉の側に寄った。
骸もすぐに復活し、間に綱吉を挟み乱闘を始める。
「うわっ!?ちょっと、俺、今日も仕事が…!!」
「待て、お前ら!ツナが危ねぇだろ!」
ディーノが慌てて止めに入るが、2人となると骨が折れる。
いつの間にか店に出てきていたドールも加わると、骨どころではない。
「おめぇら、十代目が怪我したらどーすんだ!!」
「獄寺、落ち着けって。あ、ツナ。おはよ。」
山本はマイペースにドール仲間の獄寺を押さえつけるので精一杯だ。
「へぇ、ここがドールを貸してくれる店なんだ。予想以上に賑やかだね。」