REBORN!
□停滞地=ハンデ
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「はい、わかりました。迷惑じゃないですよ、本当に。楽しいくらいです。はい、それじゃ。」
受話器を置き、また朝食の準備を始める母さん。
「ヒバリさんのお母さん、今日も忙しいの?」
「そうみたい。だから、幼稚園から直接ここに帰ってきてね、恭弥くん。」
テーブルに置かれたトーストをかじり、ふーんとどうでもよさそうな返事を返す俺。
「家が隣同士でよかったわ。着替えも簡単に持ってこれるし、家族が増えたみたいで楽しいし。」
鼻歌を歌いながら、隣の家に行ってしまった。
「あ、早くしないと山本たちが迎えにくる!」
母親を見送って、時計をみたら、約束の時間まであと十分だった。
「綱吉、僕も一緒に行く。いいでしょ?」
「あ、はい。今日は俺も帰りが早いんで、帰りも幼稚園によりますよ。」
ネクタイを締めながら、腰の辺りにある黒い頭を見下ろす。
「ほんと?だったら、君ひとりできてよ。僕は群れたくないから。」
「それは…えっと、途中からは2人だけですよ。」
「馬鹿にしてる?ほんの数メートルしか歩かないのに。」
そういわれましても。
俺からあの2人を断るなんてしたくない。数少ない友達だから。