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戦闘準備
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「僕が勝つことは、絶対だ」


彼は言った。
冗談に聞こえない、いや、冗談にならないというのが、赤司のなせる技だろうか。


「…………せいぜい、頑張ってください」

「他人事のようだね」

「君は言いました」


テツヤ。
お前は、絶対に僕のものになる。

恋愛においても、勝ち負けは存在するのだから。


「僕も断言します。僕が君に落とされることは、万に一つ無い」

「強がっているな」

「………失礼します」

「待て」


去ろうとした黒子の手を、赤司は引っ張った。その勢いを殺さず、自分の胸に黒子を閉じ込める。
無表情を崩した黒子。

文句を言うために口を開こうとするが、できなかった。


「テツヤ」


くすくす。
可笑しそうに、彼は笑った。


黒子の額に、自分のそれを押し当てたまま。



「テツヤ、顔が赤い」

「違います!君の前髪がくすぐったいからです!」

「どんな理屈だ?」

「もういいです!」


黒子は赤司を押しのけ、今度こそ立ち去った。
その背を、彼は不敵に見送る。






「僕は君を手に入れる。それは、絶対だ」



















H23.4.25

 

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