REBORN!
□涙などなければいいのに
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「泣くな、ツナ」
泣き崩れていた綱吉は、流れる涙を手の甲で拭った。
そして、力強い瞳でリボーンを見返すのだ。
「泣いてないっ!!」
>>涙などなければいいのに
「どういうことだっ!!」
雲雀はらしくもなく拳で机を叩き、荒々しく怒鳴った。
しかし、それは意味を成さず、リボーンは平然とした様子で足を組み直す。
「どういこうとか?可笑しなことを問うようになったな、ヒバリ」
「……その可笑しな僕にもわかるよう、説明してくれる?」
何故、綱吉は人前で泣かない。
何故、綱吉は感情を押し殺す。
そう詰め寄る雲雀に、リボーンは至極つまらないといったふうに鼻を鳴らす。
「アイツがボスだから。それで理解できないなら、時間の無駄だ」
「ボスだから?それが何。あの子にだって、笑ったり、泣いたりする権利はある――」
「ヒバリっ!!」
それ以上言うな。
その意を込めてリボーンが言葉を遮る。
「出てけ。俺はそんな戯言に付き合っていられるほど、暇じゃないんだぞ」
「……っ、僕は許さない。あの子から感情を奪う君を、絶対に」
「言ってろ」