REBORN!

二度目の接触
1ページ/3ページ





「バッカやろー!!」


そう叫んで背中を向けた恋人を、ただただ見送るしかできなかった。



◇◇◇二度目の接触◇◇◇




「あっれ、ボス何してんの?」


仕事から帰れば、珍しいものを見つけた。
だが、大体の予想はつく。


「んふっ。ボスったら、ツナちゃんを怒らせちゃったのよ」


「ししっ。やりー!」


ベルは鼻歌混じりに、ザンザスに近寄った。
ひらひらと手を振ってみるが、相変わらず焦点があわない。


重症じゃん。
呆れ半分、おかしさ半分でつぶやく。



「んもう!だから言ったじゃない!ツナちゃんが好きなら、愛人とは縁を切りなさいって!」


「でも、姫は今更そんなことで、何か言う?」


ザンザスに愛人が何人もいることくらい綱吉も知っていた。
それでも、「男だし、一番は俺だって言ってくれるし」と、譲歩していたのだ。


「言われてみれば…。あの優しいツナちゃんを怒らせるなんて…よっぽどのことしたのかしら」


「このバカ、アイツの誕生日に女といたんだよ」

降ってわいた声。

スクアーロだ。

こちらも帰ったばかりなのか、血なまぐさい臭いを身にまとって椅子に腰をかけようとしていた。


「ウザロン毛、それまじ?」

「男の風上にもおけないわ!!」


ちゃきっとナイフをスクアーロに構えるベル。ハンカチをザンザスに投げ付けるルッスーリア。

それぞれの反応を見せた。


「でも、どうして?ボスはツナちゃんの誕生日を楽しみにしてたでしょ?」


ルッスーリアはカレンダーを手に取る。
10月14日のところには、赤い大きな花丸があった――――…。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ