REBORN!
□二度目の接触
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「バッカやろー!!」
そう叫んで背中を向けた恋人を、ただただ見送るしかできなかった。
◇◇◇二度目の接触◇◇◇
「あっれ、ボス何してんの?」
仕事から帰れば、珍しいものを見つけた。
だが、大体の予想はつく。
「んふっ。ボスったら、ツナちゃんを怒らせちゃったのよ」
「ししっ。やりー!」
ベルは鼻歌混じりに、ザンザスに近寄った。
ひらひらと手を振ってみるが、相変わらず焦点があわない。
重症じゃん。
呆れ半分、おかしさ半分でつぶやく。
「んもう!だから言ったじゃない!ツナちゃんが好きなら、愛人とは縁を切りなさいって!」
「でも、姫は今更そんなことで、何か言う?」
ザンザスに愛人が何人もいることくらい綱吉も知っていた。
それでも、「男だし、一番は俺だって言ってくれるし」と、譲歩していたのだ。
「言われてみれば…。あの優しいツナちゃんを怒らせるなんて…よっぽどのことしたのかしら」
「このバカ、アイツの誕生日に女といたんだよ」
降ってわいた声。
スクアーロだ。
こちらも帰ったばかりなのか、血なまぐさい臭いを身にまとって椅子に腰をかけようとしていた。
「ウザロン毛、それまじ?」
「男の風上にもおけないわ!!」
ちゃきっとナイフをスクアーロに構えるベル。ハンカチをザンザスに投げ付けるルッスーリア。
それぞれの反応を見せた。
「でも、どうして?ボスはツナちゃんの誕生日を楽しみにしてたでしょ?」
ルッスーリアはカレンダーを手に取る。
10月14日のところには、赤い大きな花丸があった――――…。