REBORN!
□時に近づけ
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永遠なんて無い。
分かっていた。
それでも
願っていた---…
【時に近づけ】
コンと窓を叩く音がした。
幼なじみの機嫌を損ねないように、急いで窓を開ける。
「こんばんは、ヒバリさん」
綱吉は毎晩こうして雲雀と顔を合わせては、他愛も無い話をする。
隣同士に住んでおり、都合良く、互いの部屋が向かい合わせなのだ。
「ねぇ、そっち行っていい?」
「どーぞ。あ、でも、汚いですよ」
「知ってるよ」
綱吉をからかいながら雲雀は部屋の中へと入ってきた。
そして、ふと違和感を感じたのだ。
「………。」
「ヒバリさーん。どうしたんですか?」
立ったまま動かない雲雀の目の前を、小さな手でひらひらと振る。
それでようやく雲雀は瞬きを繰り返し、なんでもないと応えた。
「綱吉、眠いの?」
雲雀の言葉に綱吉は首を横に振った。
「嘘」
さきほどから言葉が途切れている。
誰が見ても睡魔と闘っているようにしか見えない。
「まだ、…居てください」
僕は帰るよ。
そう雲雀が言おうとしたのを見計らったように、綱吉は雲雀の袖を引いた。
どうしたのだろうか。
嬉しいのだが、さきほど感じた違和感もあってか、少し不安にもなる。
「………、今日はこっちに泊まってもいいかい?」
ぎゅっと袖を握る手が少し緩んだ。
それを肯定と受け取って、雲雀はとりあえず着替えてくることにした。
雲雀の腕に抱かれ、綱吉は規則正しい寝息をたてていた。
安心したように眠るその姿に愛しさが増す。
起こさないように、優しく髪を撫でた。
「つなよし…、何を隠してるの…?」
眠たくなると甘えてくるのはいつものことだ。
それでも、今日は何かが違った。
琥珀色の瞳に映っていたのは……?
警鐘が鳴っている。
大げさなのかもしれない。それでも、自分にとって良くないことが起こりそうな予感だった。
それを振り払うように、綱吉を強く抱きしめた。