REBORN!
□あれは君と僕?
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何かに似ていた
それなりに、身近にあった気がする
** あれは君と僕? **
書類に向けていた視線を、応接室の扉へと向けた。
無表情から自然に笑みへと変わる。
「紅茶、でいいよね?」
「……、気づいていたんですか…。」
扉を開け、顔を覗かせた綱吉。少し不満げだ。
「僕を驚かそうとでもしたの?」
「…うっ、たまには違った入り方をしてみたいなぁ、なんて。」
が、イタズラ心が生み出した作戦は、失敗してしまった。
悔しがったのは最初だけで、今は無理ですよね、普通なんて1人で納得している。
「はい、紅茶。」
砂糖をたっぷり入れたものを綱吉に手渡す。僕はあと少しの書類を片すべく、また机に戻った。
さほど時間もかからず、仕事は終わった。
「終わりましたか?」
「うん、またせてごめんね。何してたの?」
「ヒバードとたわむれたり?」
取り留めのない話をしながら、ゆったりとした時間を過ごしていた。
放課後のグラウンドから、運動部の掛け声が小さく邪魔するくらいで、部屋の中は静かだった。
僕と綱吉の声以外はほとんど聞こえない。
そんな中で、
「あっ!!」
綱吉が大きな声で叫んだ。
突然のことだから、少し驚いた。