FF小説
□4月イッピーのオオウソ月!
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「―――…なぁセシル」
バッツは笑顔でセシルに言った。
「俺…セシルのこと、実はこれっぽっちも好きじゃないんだ」
そう。笑って。満面の笑みで。もしかしたら、バッツの頬は少し赤かったかも知れないしなかったかも知れない。だが、今のセシルにはそこまで見る余裕はなかった。
「……バッ…、…ぇえっ!?な、何で!?何でそんなこと言うの…!?」
案の定、こんな反応が返って来たが満足なのかバッツ。うん満足そうだ。だが、やはりマジな反応が返って来てるわけなので、ここはちゃんとセシルに言ってあげなくては。
「あっゴメンなっ?そんな泣きそうな顔すんなよ〜!セシル〜ゴメンて!!」
「……クスンッ…なんだよ…好きじゃないって……」
セシルはマジ泣き寸前。バッツもそこまで本気にされるとは思っていなかったので、少し焦っているようだ。
「いやぁ、じ、実はだなっ、今日は その〜、…反対語の日なんだ!!」
「…ぇ…、反対、語…?」
「そ、そうそう!!」
……………。意味的には合ってるような気はしないでもないが。なんか、バッツ違う。
「例えば〜…ほらっ、今みたいに、好きな人には『嫌い』って言って、逆に嫌いな人には『好き』って言う、まぁ、要するに、お遊びの日なんだ!!」
「そ、そう、なの?」
「うんうんそうそう!!」
すると、セシルは腕を組んで、また23.4°に首を傾けて、少し難しい顔をした。