妖怪家

□君と
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「黎明、海に行くぞ」

突然、深瀬に連れられ海に来た。

深瀬と出かけるなんて久しぶりだった。
いつもならアパートで飲んで一緒にお風呂に入ったりとか最近はしてなかった。
昔はいつも一緒に出かけたけどネ。

しかも、深瀬のバイクに乗るなんて初めてだヨ。
初めてってのもあるけど、深瀬と寝る以外での密着は胸が高鳴るネ。
もちろん抱かれる時も胸は高鳴るわヨ。
でも、深瀬の背中に触れるのは初めてヨ。
いいもんネ、背中って。
アタシは海に着くまで深瀬の背中に強く抱きついたの。



「海はいいわネ」
「だろ」
「こうして二人で見れてネ」
「……」
「妖怪アパートでも様々な風景が見れるけど、外で見るのも悪くないわ。ありがとう深瀬」
「おう」


深瀬はアタシを抱き寄せようとしてるけど、外だから照れ臭いみたいでなかなか手を出せないの。
だから、アタシから抱きついちゃったのヨ。
こう見えて深瀬はアタシだけに奥手になるの。
それだけ愛されてるって証拠よネ。
嬉しくって


海に連れて来てくれたお礼に夜はサービスしてあげるからネ、深瀬。


耳元で囁くと深瀬は顔を真っ赤にした。



そして



「今すぐがいい」
「…いいわヨ」



これには流石のアタシも照れたけど、アタシもその気になっちゃったしネ。


うんと愛してあげるし、愛してネ深瀬。



君と一緒ならどこへでも…


09/7/18

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