一
□BEAST(高杉)
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「…部屋から出してもらえないの」
「それって…つまり…」
「んー…監禁まではいかないから…軟禁状態ね…」
ちょうど その時
「名前!!何処に逃げても無駄だ!早く出てこい!」
((ビクッ))
また子の部屋の前で足が止まる
「オイ…来島、名前知らねぇか?」
ドア越しに高杉の声が聞こえる
(ヤバ…!押し入れに隠れとくね?)
(了解っス☆)
「来島、開けるぞ」
「あっ狽ヌうぞっス」
部屋にずかずかと入り
「名前知らねぇか?」
とドア越しの時と同じことを問う高杉
「…名前さんですか?知らないっス…」
「そうか(ニヤッ)」
高杉は、また子の横を通り過ぎ押し入れに近付いて行く
「………え?あっ…ちょ……ダメっス!」
また子の叫びも虚しく、高杉は押し入れの戸を勢いよく開けた
「「………」」
「見つけたぜ、名前」
「…こんばんは〜…高杉さん…」
「オレの勝ちだな?じゃ、帰るぜ、名前」
「…………ィャ…」
「…はァ?」
「帰りませんっ!」
「てめェ…自分で言い出したことだろ?!」
「イヤなもんはイヤなんですっ!!」
「いい加減にし「あの〜…どうなってるんスか?」」
「あ゙ァ?…あー…名前が言ったんだよ……」
それは名前がまた子の部屋に来る十数分前のこと…―