I LOVE EYES?

□03.女神様降臨、満を持して
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私の日頃の行いが良く願いが叶ったのか、それとも、私が登校する時間は生徒が少ないからかは、わからないけれど、登校中にクラスメートに会うことはなかった

その後、駄々をこねる先生を無理矢理 職員玄関へ送り、私は生徒用の靴箱へ行く

そこで“我が女神様”こと妙ちゃんに会った









03.女神様降臨、満を持して












「おはよー、妙ちゃん」

「あら、おはよう名前ちゃん」

「今日は妙ちゃん一人で学校来たの?新八くんは?」

「新ちゃんは、今日 日直だからって早く行ったのよ」

「珍しいね、そういうときって妙ちゃんも新八くんと同じように早く登校してなかったけ?」

「してたわ。でも、今日 新ちゃんと一緒に日直なのは、あのゴリラなの。それでね、奴は朝から迎えにまで来たのよ」

「あ、だから別々なんだ…」


うん、それが正しいと思うよ……朝早くから教室で流血沙汰は嫌だしね。。。


「珍しいと言えば名前ちゃんもじゃない?」

「…え?」

「だって、先生と登校して来たでしょ?それに…」

「それに?」

「さっきから先生がそこに立ってるわよ?」


妙ちゃんが指差した先には銀八先生

いつも通り煙草をくわえ、だらしなく壁にもたれているが、こちらを見る目だけは鋭い


「…妙ちゃん、行こっか」

「放っておいて良いの?」

「……妙ちゃんは………近藤さんが ああいう風にしてて近寄る?」

「近寄るはずないわ!」

「でしょ?そういうことなの」

「…名前ちゃん……」


言いながら妙ちゃんは私の手を両手で包み込む


「いつになっても良いから、昨日、先生と何があったのか話してね?進路の話じゃなかったんでしょ?」

「…え?」

「何となく予想はついてるのよ…前から思ってたことだから……でも、名前ちゃんの口から真実を聞くまでは予想のままだから…いつでも良いから、必ず話してね?誰にも言わないから」

「…うん」


私が返事をすると妙ちゃんは綺麗に笑った


「二人だけの約束よ、良いわね?神楽ちゃんに聞かれても言っちゃ駄目よ。あの子は口が軽いんですからね?」


どこか お母さん口調な妙ちゃんに苦笑混じりに返事をする


「さてと…名前ちゃん、残る問題だけど……」

「 ? 」

「先生、どうする?放っておく?職員室に送る?それとも病院送り?」


先程からの綺麗な笑みを壊さず尋ねる妙ちゃん

ヤバイ…このままじゃ確実に先生は………葬儀場送りだ!

考え抜いた末に私が出した結論は………


「………私が言い聞かせて来る…」


という 妙ちゃんの選択肢以外の答えだった



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