あの子の魔法使い

□第7話
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「おぉー!すごい!!」


現在洞窟内、宝物庫。

先程到着したこの宝物庫を見て、ポコは感嘆の声を上げた。


宝物庫の壁一面から水晶の様な宝石が生えていて、宝物庫中がキラキラと輝いている。
一体どこから獲って来たのやら、金貨や金製の物も大量に乱雑に置いてあり、まるでよく絵にある海賊が探し求める様な宝の山状態。 

「それで?姫様は?」


光り輝く辺りを見回しながら言うソテロ。

物が大量に置いてはあるが、広い宝物庫の見通しは良い。
こうして見る限り、この宝物庫にはポコが探し求める様なたぬきの姫は見当たらなかった。

すると、ポコが首にかけていた小さな玉を持ち上げる。

「えーと…ここにはいないみたいだ。……でもすごく近い!」

前にポコが姫様が持っている玉と連動していると言っていた玉だ。

ガラス玉にゆらゆら浮かんでいた青白い光は、近くなった事を知らせる様に更に濃く、真っ青になっていた。 
途端に興奮した様な声を上げると、ポコが辺りを調べる様に駆け出した。

「こっちだ!こっちからの反応が強い!!」

どんどん宝物庫の奥へと進んでいくポコ。
ソテロもその後を追いながら、玉の色に従ってずんずん進んでいくと、やがて宝物庫の一番奥の壁にぶち当たってしまった。


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