short story

□日常の中の非日常的な出来事。
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とある日のバベル。


「やっちゃえ薫ちゃん!」

「よっし、皆本のメガネいただきっ!」

「ナイス!薫!」

「あ!こら!?」


念動能力を使い皆本の眼鏡を奪った薫は、葵と紫穂と逃げてしまった。
しかしこの手のいたずらには珍しく、葵の瞬間移動は使われていないようだ。


「くそー!待て薫…!!」


眼鏡を奪われてしまい、視界がぼやけてどこになにがあるかわからない状態で皆本は走り出した。


目の前には曲がり角。


先ほど薫ら(と思われる影)がそこを曲がったことを辛うじて確認していた皆本は、同じように曲がり角を曲がり――、



「きゃっ!」



バサバサバサッ、と沢山の紙の束が散る音と若い女性の声。
ついでにドサッ、と女性が転んだ音も。



「わああっ、すいません!大丈夫ですかっ?」


ぶつかってしまったことを謝りながら、紙の束を集める皆本。

しかしその紙の束を見た瞬間、皆本は固まってしまった。
「……ぐ、グラビア…?」


ぼやけた視界に映ったのは、肌色の世界と少しの青であったからだ。



「み、見ないでええええっ!!」



――パシンッ!



そう女性は言うと、固まっている皆本の顔に平手打ちをかまし、その集めた紙の束を奪い取り、慌てたように走っていってしまった。



「な、なんだったんだ…?」




常の中の非日常的な出来事。


(彼女の名前を知ったのは、その出来事からしばらく経ってからだった)




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主の名前出てこないですね…、すいません。

忘れてなければ続きます。


20091117

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