10/11の日記
03:02
消えない痕 (小話ですか、21歳設定です。多大にネタバレしてます!!)
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「んぅ…はっ、もぅ…」
“二年後に、シャボン諸島で!!”と。自分に、仲間に誓って。
二年間、自分にとっては地獄でしかないあの場所で。死に物狂いになって戦った。
「まだ、まだだ。ゾロ」
「あ、サ…ンジ……」
もう一度…もう一度だけでも、愛しい人をこの腕で抱き締めたい、と。その想いだけで、前へと突き進んできた。
【消えない痕】
コーティングがすまされたサニー号のキッチンの中で。サンジはゾロを壁に押し付け、貪るように激しく口付けていた。荒々しく舌を絡め、吸い上げる。歯列をなぞり、上顎を舌先で擽れば。ゾロはびくり、と体を震わせた。
(二年間たっても、イイとこ全然変わってねぇな。むしろ昔より感度よくなったか?)
そう思いながら、絡ませていた舌をゆっくりとほどき、ゾロの舌を愛撫するようにしながら口付けを解けば。はぁはぁと荒い息を吐きながら膝をがくがくと震わせて、ゾロがサンジの首筋に顔を埋めた。
「…ゾロ」
そう小さく呟けば。背中に回された手がきゅっ、とサンジのスーツを掴む。たったそれだけのことだけでも、サンジは嬉しくて。ゾロの顔を上げさせると、目元に溜まっていた涙を舐めとった。
「………」
「…サンジ?」
そして、そのまま動かなくなってしまったサンジに、ゾロは少し困惑したように声をかける。そんなゾロに、サンジは今までずっと気になっていた事を尋ねた。
「…左目、どうした?」
「……!!」
つぅ、と傷を辿るように舌を這わせて、サンジはゾロを見つめた。そんなサンジの質問に、びくり、とゾロは体を強張らせ、サンジを見つめた。その顔がまるで泣くのを耐えるかのように僅かに歪む。
「…ゾロ。」
そんなゾロの仕草に嫌な予感を覚えながらもゾロの耳元で、甘えるように彼の名を呼べば。観念したように、ゾロが小さく口を開いた。
「こ、れは…ミホークが……」
「…!?鷹の目!?」
予想もしていなかった答えに、サンジは目を見開く。そんなサンジを見つめ、すまなそうに顔を逸らすゾロに、サンジは唇を噛み締めた。
鷹の目がつけたゾロの胸の傷。まるで所有印のようなあの傷だけでも、自分は面白くなかったというのに。こんなところに、万人の目につくような場所に、アイツのつけた傷があるなんて。
サンジはぐっ、とゾロを抱き締めた。
「サンジ…」
「俺もテメェに付けてやりてぇ。お前は俺のモンなんだって、周りの奴等に解るような…一生、消えないような、そんな痕を…」
ゾロの首筋に顔を埋め、辛そうにサンジは呟く。そんなサンジの言葉を聞きながら、ゾロはサンジの頭を抱き抱えた。
「付けりゃ、いいじゃねぇか。」
「……!!」
「テメェの痕…好きなだけ残しやがれ。」
ちゅっ、と。曝されていた肩口に吸い上げられる感触と、ピリッとした痛みが走る。それが何かを理解したときには、もうゾロを床へと押し倒していた。
「いいんだな?」
「あぁ、構わねぇよ。この二年間…欲しがってたのは、何もテメェだけじゃねぇんだ。」
「…!!」
「ずっと…会いたかった。サンジ」
「っ!!ゾロ…!!」
強く抱き締めれば、するりと首元に手が回される。
俺も、会いたかった…!!会いたくて会いたくて仕方なかった!!
二年前のように、自分の目の前で…己の無力さに嘆きながら、あんな風に離れるのはもう御免だ。
もう二度と、この手を離さねぇ。その為に強くなった。俺の一生をかけて、テメェの中に消えない痕を残していってやるから。
だから、覚悟してろよ? ゾロ。
ゾロのおめめ、サンジ君が見たら多少なりショックだと思うんです。ゾロのコトだから、修行のために瞑っているではないかなぁとか思ったりするんですけど…ここばかりは分からないからなぁ…。完全に失明でも、鍛練の一種だとしても、もしミホ様がつけたのなら、サンジ君にはかなりのショックですよねー。体だけではなく、目にまで!!と怒りそうですよね。と、思いながら書いてました。しかし、この分書きながら、今まで船がサニー号の時間枠で書いたことないなぁと思いました(´・ω・)
今までの小説、全部メリーだものね(^^;
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