BLEACH×REBORN

□Daybreak's Blue〈sea side〉
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―Prologue―

 世界はどうしようもなく汚れ、人は醜くおぞましい。

 全て壊して差し上げましょう。そう―――
 ―――あなたの居ない、この世界など。

 何の意味もない。



 ……そう、思っていたのですがね。
 縁とは不思議なものです。今生での出逢い。出逢わなければ良かった、とは思いませんが……些か、遅いと嘆くくらいは……許されるでしょう?
 歪んでしまった僕を見られたくはなかった。貴方だけには。
 貴方がいない世界だからこそ……。
 暗く闇に染まり静かに冷え切ったこの世界に絶望し、壊そうと決めたのに。
 見付けてしまった。こんな形で……、貴方を。

 誰よりも太陽が似合う貴方。
 けれど貴方は“水”を操っていましたね。いや、だからこそ、なのでしょう。
 彼の守護するは“雨”。全てを洗い流す恵みの村雨。
 全てを、とは些か傲慢な響きですが、貴方はいとも容易く成し遂げ、邪気のない笑顔を振り撒いていましたね。どれほどの人が、その笑顔に救われたか、貴方は知らないでしょうが。
 やはり入れ物が変わっても、タマシイの色は褪せない。貴方は変わらない。

 僕は、……変わってしまいました。



>> 08.01.08

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