進撃の巨人‐smallworld‐2
□崩壊
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私たちが駆け付けたとき、ウォールローゼの壁に到着したときには、くずれていなかったはずのウォールマリアの壁が突破されていた。
壁の上から町を見下ろすと…そこは人間の街ではない巨人の町へとなっていた。
「そんな…」
一人の調査兵がその場に座り込む。
それに続き何人かの調査兵がその場に座りこんだ。
私も、その中の一人、、、、
ガクン…
「ユウカ…」
座り込んだ私はハンジに支えられている。
ああ…みんな…生きているのかな…
母さん、父さん、エレン、ミカサ…
その他にもアルミンや、ハンネスさんなど今まで私を支えてくれていた大切な人たちが全員無事に避難できたのか…
「もう、だめだ、、人類は巨人の手で破壊されてしまう。。」
人類は巨人に勝てるはずもない…おわりだ、、、
「ユウカ…」
ハンジは大丈夫だというふうに私を抱きしめてくれた。
「おい、くそメガネ…そこをどけ」
「えっちょ…リヴァイ!?」
「…?」
突然だった。
リヴァイはハンジを押しのけると、私の前へ立つ。
そして、低い声でいった。
「今、なんていいやがった。お前」
「え?」
パシンッ
私はリヴァイの手で顔をたたかれた。
「リヴァイ」
ハンジはそう言って私のほうに駆けつけた。
リヴァイは続ける。
「ハンジ、今そいつにあたえることは優しさじゃねえ」
「え?」
リヴァイは私の髪をつかみ、もちあげた。
「おい、お前はさっきなんていったんだ?人類が負けるだと?ふざけるな!負けてんのはおまえだろ!ユウカ」
ビクッ
リヴァイは私の髪を離した。
「お前の夢はなんだ!?調査兵団に何故はいった。」
…私の夢は、、巨人を全め…
“巨人を全滅させて壁の外の世界に出る”
そうだ、何を私は言っていたのだろうか、、
まだ巨人に負けたわけじゃない。大切な人を亡くしたわけでもない。
ここで私が負けてどうする。。
勝つのは、、、、私たち人類だ。
「殺してやる…巨人を…すべて」
「…ああ」
そういってリヴァイは私に手をのばした。
リヴァイの顔はいつもより、少し期待にあふれていた。
全滅させてやるよ
巨人ども。