暇つぶし人生
□ガラス細工職人
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―*3日後*―
工房で出来上がった品の最終チェックをしていると
客が来た。
『はい。カロス店で御座います』
営業スマイルを張り付けながら店に出ると
なんとも見た事のあるお二方が立って居た。
「サガの使いで来たのだが、花瓶は出来ているか?」
赤い髪にふた割れの眉。
☆矢の和菓子に良く似ている方が無表情で口を開く。
『はい。少々お待ち下さい』
一旦工房に戻り出来上がった桜柄の花瓶を手に持ち
再び店に戻る。
『こちらで宜しいでしょうか?』
「ああ。素晴らしい出来だ…」
『お褒めのお言葉、有り難う御座います(ニコッ』
数枚の新聞紙に包み、包装する。
「なぁなぁ!コレ、全部お前が造ったのか?!」
先程からガラスの置物を見ていた金髪のモサモフの方が
眼をキラッキラ輝かせながら俺を見る。
『はい。お気に召したのであれば、お一つ差し上げますよ?』
「マジで?!どれにしようかなぁ…」
ヤッベ…この2人絶対アレだよな。
黄金の鎧を着た方々だよな。
「んじゃ、コレくれ!!」
モサモフの髪の人が手に持ったのは掌サイズの蠍の置物。
うん。選ぶと思いましたよ…。
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