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□Silky×Milky
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ジャーファルは話題が絶えた後も、ヤムライハを気に掛けていた。
謎の母親精神である。
部屋に食事を届けにいくのもジャーファルが進んで引き受けており、その日も夕食を手に持ち、ヤムライハの所へ来ていた。
コンコン。
いつものようにドアをノックする。
「ヤムライハ、夕食ですよ」
そう声を掛けると、いつもならば
「ああジャーファルさん!いつもすみませんそこに置いといて下さい今手が離せませんので!!」
1秒も惜しむような早口の返事が返ってくる。
だが、今日は物音一つ聞こえない。
「ヤムライハー、いますよね?……ヤムライハ?」
いつまでたっても何の反応もない。
まさか、睡眠不足や栄養不足で倒れているのては……
魔力が切れてしまった、なんていう最悪の事態も想像できた。
「ヤムライハ!?」
ジャーファルは迷うことなく、部屋のドアを勢い良く開け放った。
瞬間、目を開けていられない程の眩い光。
遠くでヤムライハの絶叫が聞こえた気がした。