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□Silky×Milky
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ヤムライハが自室に籠って、男性のヒゲを伸ばす魔法の研究をしているらしい……






ジャーファルがそんな噂を聞いたのは、今から数日前のことだった。





確かに最近、彼女の姿を見掛ける回数が少ない気がしていた。



八人将の会議の際も、研究とやらのせいで生活リズムが狂ってしまっているのだろうか、

ヤムライハは帽子からギラギラ光る両眼を覗かせ、
怪しい笑みを浮かべながら、
杖にすがるようにしてゆったりと歩いてくる。


……何とも不気味だ。







あんな様子で大丈夫なのだろうか……。と、ジャーファルは心配になったが、ピスティ曰く、



「理想の男性像を追いかけるのは ヤムの唯一の趣味みたいなものだから、見守ってあげた方がいいよ!」


ということらしい。








そういうことならば、やはり本人の気持ちを尊重するのが一番だろう。

研究を止めに入る者は誰一人いなかった。
(シャルルカンは何やら不満そうだったが)





ピスティは定期的にヤムライハの部屋の様子を伺っている。

聞き耳を立てて 部屋から漏れる音を確認する限り、どうやら研究は順調に進んでいるらしかった。




どんどん引きこもりがちになっていくヤムライハを最初は皆心配した。
だが、日が経つにつれ、彼女の研究についての奇妙な噂は徐々に薄れゆくようだった。



シンドリア王宮には再び平穏な日々が帰ってきたかのように見えた。










……だがしかし!




数日後、その事件は起きたのだった……








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