blackDragon
□マジすかの屋上
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マジすかの屋上はあまり人は来ない。
だから独りでいたい時はうってつけの場所。
そしてもう一つ、ここはネズミが出没しやすいポイントでもある。
まぁ、ネズミは前にも話したが、かなり厄介者だ。
私達ラッパッパも注意しなければならないルーキーである。
ルーキーでラッパッパの先輩達からマークされているのはかなり異例とも言っても良いくらいの珍しさだ。
そんなネズミがいつものようにガムを噛みながら屋上にいると、センターが現れた。
現れたとさっき言ったが、このネズミが現れるとセンターもセットで現れるといった具合だ。
仲がよいのか悪いのか、いまいち分からない。
そんなセンターだが他の生徒には見せない部分をネズミに見せることが多い。
それは“ツンデレ”とかいう言葉があるが、その“デレ”の方を稀にネズミに対して見せることがある。
じゃあ、普段は何かと言えば“ツンデレ”の“ツン”の方だろう。
まぁ、それだけセンターはネズミを信用(?)しているのだと思う。
で、屋上に辿り着いたセンターは気付かれないように近づきネズミの背後から抱きついた。
「ネズミ〜」と言いながら抱きつかれたネズミは、「いきなりなんだよ…」とは言ったが、無駄に抵抗すると疲れるだけなので、なるだけ抵抗しないように心掛けているようだ。
センターはネズミが抵抗しないことを良いことに少しずつ抱き締める力を強くしていった。
そうなると苦しいのはネズミの方だ。
息苦しいと思い始めるとネズミの大抵抗が始まる。
それを見たセンターはすぐさま離れて、顔を赤くするばかりであった。
時間は夕日が沈み始める夕方の時間だった。