blackDragon
□ある日の出来事
1ページ/1ページ
とりあえずヤンキーと他人から言われていても、高校生ということには変わらない。
テストだってある。
まぁ、私はそこそこの成績を残しているから卒業は無事に出来そうだ。
という風に考え事をしていたら、「ぶらっく〜」と言ってゲキカラが抱きついてきた。
私は「どうした?」と聞くと、ゲキカラは「ぶらっくとあそびたい」と言ってきた。
私は再びゲキカラに「何をして?」と聞くと、「ん〜… ぶらっくとあそんでたのしいこと」と答えた。
「凄い曖昧な答えだな…」と思いながらもゲキカラの甘えには勝てるわけがない。
「じゃあ、学校帰りどこかに行くか?」と聞くと、ゲキカラが嬉しそうに「うん!」と言った。
「ぶらっくちょっとでてくる」とゲキカラが言ってラッパッパの部室を後にした。
ゲキカラと入れ替わるように入ってきたのは…、優子さんだった。
私は思わずビシッと立って「おはようございます」と挨拶をした。
しかし、優子さんはかなり眠いようだったので私に「おはよー…」と言った後自分の椅子に座ってそのまま眠ってしまった。
私は正直に言ってしまえば、心底ホッとしていたに違いない。
何故なら、優子さんの無茶ぶりを喰らわなくてとりあえず済んだからである。
しばらくボケーッとしていると誰か階段を上る音が聞こえて部室の入り口に立っていたのは、前田と同じ高校から転校してきたおたべであった。
私はおたべに耳元で「優子さんが寝ていらっしゃるから別のところへ行け」と耳打ちをした。
おたべは状況を理解したらしくラッパッパの部室から離れていった。
私はよほど疲れていたのか、思わず自分の椅子で寝てしまった。
一方、マジ女の屋上では最重要警戒人物のネズミがガムを噛みながら、不敵な笑みを浮かべていた。
一体何を考えているかは私達ラッパッパ四天王でも、サドさんでも、勿論優子さんもわからない。
何か余計な事にならなければ良いが…。