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□空に堕ちて
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ライトさんと暮らし始めて早二年

結婚生活も順調で幸せいっぱいです。

子供はすごく欲しいけど、まだ二人だけの時間を楽しみたい

でも、いつかは子供と暮らして、家族旅行したいな…なんて思ってる



あぁ、はやく帰ってライトさんに会いたいっ

彼女に会いたい一心で帰路を足早に進める


いつもより少し早めの帰宅だが、きっと彼女はまた僕を待ってるんだろう…

「ライトさんただいまっ」

少し気分がいい僕はいつもより大きな声

「おかえり、はやかったにゃホープ」

はやかった“にゃ”?

ライトさんの足音がこちらに近づいてくる

「にゃんで連絡してくれなかったんだ?
してくれれば、出迎えたのに…」



…………

ら、ライトさんが…

ライトさんに…

ライトさんが!

「にゃんだ?ホープ、私ににゃにか付いているのか?」


猫になってる!!

「ライトさん…その、耳と尻尾はどうしたんですか?」

ぴくぴくと動く耳、ゆらゆらと揺れる尻尾

どう見ても、飾り物ではない…

ライトさんは怪訝そうな顔つきで僕を見た

「にゃにを言ってるんだホープ、私に耳にゃど…」

僕の視線を追うようにライトさんは自らの猫耳に手を触れた

「にゃ、にゃ…にゃんだこれはっ!?」

ライトさんは驚愕の表情で耳と尻尾を触っている

「い、痛いっ!」

尻尾を引っこ抜こうとしたみたいだが、痛かったようで断念していた

「と、とにかくっ座って考えましょうっ」

僕とライトさんは並んでソファに座り、ライトさんが猫化してしまった原因を突き止めようと話し合った。



 
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