LR

□恥辱
1ページ/3ページ


今日は、ユスナーンを駆け巡り色々と疲れた。


本当に、色々と…


あぁ、もうこんな時間か


私の体は私の意志に関係なく箱舟に帰還する


まだ、この世界でやらなければいけないことが沢山あるというのにーーー


“ライトさん、おかえりなさい”


いつもなら一番に耳にする声が聞こえず辺りを見回す

いつもホープが居る場所には彼の姿はない


「どこに行ったんだ?」


ふと思った疑問を口にしながら、彼がいつも居る場所に近づく

デスクの上には様々なものが散りばめられており、私にはわからない

デスクに人差し指を滑らせ、ホープが帰って来るまでどうするか考える


「ライトさん」

呼ばれて振り返ると思っていた通りの人物が居て安心する

彼の名を呼ぼうとするまえに、彼によって私の声は遮られた

「なにしてるんですか?」

少しいつもと様子が違う気がするホープだが、私は特に気にしなかった

「お前がここに居なかったからな
どこに行ったかここを見ればわかると思って見ていたんだが、私にはさっぱりだ」

私はホープに背を向け彼がいつも座っている椅子に腰掛ける

私に近づいてきているホープに声をかけた。

「これで、いつも私を見ているのか?」

振り返ろうとしていた私の体はホープによって阻止された。

「ライトさん…まだ、僕に言わないといけないことがありますよね?」

なんだ?そう言いたいがホープが私の髪をかき分け首筋に唇を這わせながら喋っていて、正常な判断ができない。


「お前に、何を…言えっていうんだっ」

ゾクゾクと響く痺れに堪えながら答えると、ホープはそのまま唇を這わせながら耳まで移動する

サラサラしたホープの髪、熱い唇がくすぐったい

ホープは、私の耳を甘噛みすると口を開いた


 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ