FF13-2
□瑟瑟
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「ライトさん…今日の朝は何を食べましたか?」
黒い笑みを顔に張り付けながら私を見ているホープは
あの純粋な笑顔を振りまいていたいつかのホープの面影はどこにもない
「今日の朝は、チョコボウだ。」
チョコボウは、チョコボがパッケージにデザインされているだけで、ただの栄養が詰め込まれたような棒だ
「僕、言いましたよね?朝ご飯は…いや、ご飯は僕が居なくてもちゃんとしたのを食べてくださいって」
勿論、言われたことは覚えているが、今日は時間がなかったんだ
それくらい、別にいいと思うのだが…
「今、別にそれくらいいいだろとか思いました?」
こいつ…何故私の考えていることが分かるんだ
「ライトさんのことは僕が一番よく分かってますからね。
時間がなくてもご飯はちゃんと食べてください」
「だが、チョコボウは栄養補給には一番てっとり早く、効率的で…」
ホープの顔がにこにこと笑っているから次の言葉は飲み込んだ
ここは、逃げるのが一番と思い摺り足で移動しようと試みる
「あと、昨日は何時まで起きてましたか?」
私の頬に手を添え顔と顔を近づけるホープ
「ここ最近、寝れてないみたいですけど、お仕事ばっかりじゃなく自分の事も気にかけてくださいよ」
隈でもあるのだろうか、目の下を一撫ですると私の手を引いてソファへ誘導する