LR
□罪咎
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酷く荒い呼吸が耳元で聞こえる。
音は僕の身体と混ざり合い溶けていき
世界は鉛色から黒く染まる
あぁ、なんて愚かな世界なんだ。
人ならざるは罪、人ならざるには罰を
人ならざるは罪、人ならざるには罰を
人ならざるは罪、人ならざるには罰を!
“き…えて…すか!?聞こえてますか!?ライトさん!早く逃げてくださいっ”
四方から装束を身に纏った男たちに囲まれているライトニング
モニターを食らいつくように見つめるホープは手に汗を握り力を込めた
いつものライトニングならこんな男たち簡単に蹴散らすことができるはずだった
男たちは狂ったかのように同じ言葉を繰り返しライトニングに近づいてくる
言葉が紡ぎ出される度ライトニングの身体は捕らえられたかのよう身動きがとれなくなっていく
“ライトさん!逃げてください!ライトさん!”
「私もそうしたいができないんだ」心ではそう思っていてもライトニングは言葉を口にすることすらできず
咽からひゅーひゅーと掠れた音が聞こえるだけだった。